日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年8月12日効果的な話のネタの作り方とは?



★日頃から話のネタを集める


「人と話をしていて話題が途切れると、次に話す話題がなかなか思いつかなくて会話が続かない」「何か話そうと思うが、話題が思い浮かばず、沈黙が続いてしまう」。こういう経験は誰にもありますよね。日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中セミナーでは、そういうときのために日頃から話のネタを集めましょう、と伝えています。話のネタはないか、と常に意識していれば、物事を観察する意識が芽生え、ネタになりそうなものが色々と見えてきます。それらの物事を、その時に考えたことや感じたこととともにストックしていけば、話のネタは自分の中に蓄積されていきます。





★話のネタは自分の中にもある


ところで、話のネタは自分の中にも沢山あります。私たちはこれまで生きてきた中で、実に様々な経験をしています。しかし残念ながら、私たちはそのほとんどを記憶に留めることなく、スルーして忘れてしまっているのです。実に勿体ないことですね。ぜひこのような自分の中にあるネタを掘り起こして話のネタを増やして欲しいと思っています。ところで、この掘り起こしには大きく分けて2つの種類があります。



★自分の過去の経験を深掘りする


一つは、「自分の過去の経験を深く掘り下げる」ことです。
例えば、子供の頃に好きだったことを10個あげてください、と言われてすぐに思いつきますか? 1つ、2つはあげられても10個あげることはなかなかできないでしょう。しかし10分くらい集中して考えてみると、10個くらい出てくるものです。実際、私は過去にこの質問をされて10分間集中して考えると15個思い出すことができました。ああ、自分はそういうことにも興味があったなぁ、こういうことも好きだったなぁ、と改めて実感できます。そして、その好きだったことにまつわるエピソードなども思い出し、自分はこういうことを大切にしていたんだなぁ、と自分を見直すことができるでしょう。こうして、思い出したエピソードや考えたことなどが、自分を語る上での話のネタになります。先にも述べたように、人は自分の経験や体験を掘り下げずにやり過ごしていることが普通です。それをあえて掘り起こして考えを添えれば、かなりよいネタになります。



★自問自答する


もう一つは、「自問自答する」ことです。
例えば、事業に成功した人をテーマにしたテレビ番組を見ているとします。そういうときに、軽い気持ちで「自分は成功者なんだろうか」と自問してみるのです。そうすると、こんなことを考えたりします。
・そもそも成功者とは何だろう。成功の定義は何だろう
・例えば、自分の人生を振り返って大きな後悔がないなら、それは成功者と言えるのではないか
・だとしたら、自分は、そんなに後悔はしていないので成功者と言えるだろう
決して正解があるわけではないので、何を考えても自由です。こうして自ら考えたことが立派な話のネタになります。


また、「人生最後に一品だけ食べるとしたら何を食べるか」と自問自答しても面白いですね。それを暫く考えて、トンカツだな、と思い、それを記憶したとしましょう。ある日、日常会話や飲み会の席で食べ物の話になった時、「私、トンカツが好きなんです」と言うより、「私、トンカツが大好物なんです。死ぬ前に何か一品食べられるんだったら絶対トンカツです。それくらい好きなんです」と言えば、話は盛り上がるでしょう。そして、じゃあ、他の人が死ぬ前に食べたいものは何?というように話題を広げることもできます。


自問自答は、道を歩いていても、お風呂に入っていてもできます。ふと頭に浮かんだことをとらえて、少しの時間じっくり考えることを習慣にすれば、かなり広くて深い話のネタができます。また、上に書いた「人生最後に食べたいものは何?」などの問いかけもこうしたすきま時間で考えておくとよいでしょう。ぜひ自分の中にある話のネタを掘り出してください!



★話し方を学びませんか?


日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中セミナーでは、話のネタの集め方以外にも、要領のよい話のまとめ方や聞き手を惹きつける話の仕方など、話し方全般について講義と実習でご指導しています。その成果は多くの受講生が実感されています。ぜひ「受講者の声」をご一読ください!

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